赤点コーダ〜障害者の親を持つ子供〜

☆プロフィール・両親が聴力障害者・2つ上の姉(健常者)・コーダくん(健常者) 聴力障害者の親をもって思春期は特にキツかった。今は両親が大好きで大切。特に思春期コーダみてくれ、お前だけじゃない、大丈夫だぜ!

【無神経な先生】

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3月3日に起きた本当にトラウマになるほど嫌な出来事

 

これは僕が小学五年生の時の話です。

その日は3月3日

雛祭りだなぁ、なんて気軽に僕は考えてました。

そして授業も全て終わり帰りのホームルームの時間です。

突然、僕コーダくんに

 

 

地獄が訪れました

 

 

クラスみんなでホームルームをしており

あとは帰りの挨拶だけ、となっていた時です

 

ガラガラっとドアが開き

普段はこない校長先生が教室に入ってきました

 

ん?

 

と、みんななりましたが校長先生から何やらお話があるようで担任も含めクラスみんな座って話を聞くことになりました。

校長先生が口を開きます。

 

校長先生

「皆さん本日は雛祭りですね。しかし3月3日は雛祭りの他に耳の日でもあります。」

 

ドキッ!

僕は心臓の鼓動がはやくなり冷や汗が出てきました。

まずい、まずいぞ。うちの親が耳聞こえない事は担任も含めクラスみんなが知っているから余計な話にならないでくれ!

心の中で祈っていました。

 

そんな思いとは裏腹に校長先生は話を続けます。

 

校長先生

「世の中には耳が不自由な人がいます。そんな不自由な方でも差別をしては〜、、、、、、、うんたらかんたら」

 

話を続けていますが僕はもう頭の中はパニック状態で何も聞こえません。壊れかけのレディオ

よりも何も聞こえない

状態です。

下を向き早くこの話が終わることを祈っています。

それしかできません。みんなの目線が僕に向いている気がして吐き気がします。

 

はやく終われ、

 

はやく終われ、

 

 

5分ほどして話が終わりました。

 

あー辛かった、、。

走って帰ろう。

そう思っていた時です。

 

くそ校長先生がこう言い出しました。

 

 

校長先生

「この中に家族が耳の不自由な生徒はいますか?」

 

 

クラスの空気が固まりました。 

クラスメイトが僕に意識を集中しているのがわかります。

 

 

僕の心の声

「は?は?

今なんて言ったこのくそジジイ

こんな田舎で1クラスしかない学年で

先生も含め学校みんなが僕が聴力障害者の子供だってしっているのにそれを聞くか?

てゆうかお前も俺の事だってわかってるだろ?

なに?

手を上げさせる気か?

なにがしたいんだお前は!」

 

こんなに学校の先生という存在に腹が立ったのは初めてです。

体が震えます。

高学年の男なのに涙もでています。

 

悔しいから?

 

恥ずかしいから? 

 

もう訳がわかりません。

 

1つ言えることは退学したいです。

 

 

結局僕は手を上げませんでした。

 

そのまま話は終わり

校長先生は障害者の事を大事にしなさい

という

ありがたい話をした満足感からか

上機嫌に教室を出て行きました。

 

 

泣き止んで僕も家に帰りました。

帰り道友達もこの話題にはひとつも触れないで一緒に歩いて帰ってくれました。

 

 

教育者に対して深く憎しみが生まれました。

しかも1番偉い校長先生に。

 

なにを教育してくれたお話しだったのでしょうか。

 

今思い出しても腹が立ちます。

忘れられない苦い思い出話でした。

 

チャンチャン。